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北見市の中心部は、オホーツク海から直線距離で焼く30qの内陸側に位置し、周辺には車で1〜2時間も走ると大雪山・阿寒・知床・釧路湿原の四大国立公園や網走国定公園をはじめ、近くには湖沼も多く豊かな自然と景観に恵まれた地域です。
気候は、大陸的な気候で夏の暑さ(35℃)と冬の寒さ(−25℃)の差が大きく、また、昼と夜の気温差も大きく年間降水量は600〜800o程度で雨が少なく日照率(1,700時間前後)は全国有数であることなど、大きな自然災害が少なく、この恵まれた条件を生かした産業が発達しています。
このように、恵まれた自然条件により、米や小麦・馬鈴薯・ビートなどの畑作、野菜、花卉、果物、酪農、畜産など様々な農業が営まれています。
特に、明治の終わりから昭和40年代にかけては、北見の自然条件にも合ったハッカ(薄荷)が作付けされていました。輸送条件の悪い丘陵地帯にとって、ハッカは蒸留により「荷が薄く(軽く)」なり、抽出物は「取り卸油」と言われたことから、効率的に現金収入が得られる「金のなる草」でした。
これらのことにより、作付面積は順調な伸びを見せ、昭和14年(1939)には北見のハッカが世界市場に君臨し、世界の生産量の70%を占めるに至りピークを迎えました。
しかし、合成ハッカや安い輸入物に押され、昭和9年(1934)に操業を始めた「ホクレン北見薄荷工場」も昭和58年(1983)には閉鎖、(現在は、工場事務所跡を北見ハッカ記念館として保存している。)され、ハッカは表舞台から姿を消すこととなりました。
また、現在では、全国一の生産量を誇る「北見玉ねぎ」(H17−3,087ha・167,600t)があります。
玉ねぎには規格外品が多く出るため、これに付加価値をつけ農家の所得向上を図ろうと、昭和62年(1987)に第3セクター「グリーンズ北見」が設立され、玉ねぎの他、人参・ほうれん草の加工(オニオンスープ・ペースト)やコロッケなども製造され、主に業務用として出荷されています。
このように北見の農業は、恵まれた自然条件により発展してきましたが、近年では農畜産物を生産するだけでなく、豊かな田園風景や国土・自然環境の保全、文化の継承など多面的機能を果たす役目も注目されています。

 
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