■親愛の里そよかぜには様々なサービスメニューがあります。

中でも好評なのが昼・夕食サービスです。一食350円という破格の値段もさることながら、献立の豊富さと味・ボリュームそして何より手作りの出来立てが人気の秘訣です。昼食は当日の午前十時半まで、夕食は午後二時半まで申し込みを受け付けています。献立が一週間ごとに食堂に張り出されますので、その表を見て注文する人、自分の予定に合わせてまとめて予約を入れる人、当日電話で頼む人と様々です。
 毎食二十食前後のメニュー作りから買い物、調理までを長年、保育園や作業所で給食を作っていたベテラン職員に2名が交代で行います。メニューを作るに当たっては、一人暮らしをしている人の利用も多いので、野菜を豊富に使う・多種類の食材を用いて栄養のバランスを取るなどの配慮をしています。また旬の食材を使う、節分やクリスマスなど折々の行事も取り入れるなどして季節感も大切にしています。
 そよかぜの提案箱には「土曜丑の日はぜひ鰻丼にして欲しい」「寒い日は鍋料理が食べたい」「明日は私の誕生日ですので、ステーキをリクエストします」「皆さん太りすぎなのでダイエット食がいいと思います」など、皆さんからの熱いメッセージも寄せられます。出来るだけ、皆さんの要望にお答えしようと職員もあれこれ努力をするのですが、設備や予算が限られており、なかなかままなりません。
 出来上がった食事がテーブルに並べられると、各自ご飯や味噌汁をせっとして食堂や談話室などで食べます。テレビや音楽を聴きながら皆さんで囲む食卓は楽しい会話も弾みます。食事はただ空腹を満たせばいい、栄養さえ取れればいいというものではないと思います。「一人だと味わうまもなくさっさと食べてしまうけど、ここでみんなと食べると本当に食事を楽しんだ!って感じるな」「冷麦が」という利用者の皆さんの声にもあるように、食事は心のゆとり、暮らしの潤いにつながるものだともいます。
 自立支援法により、10月からそよかぜの事業内容も一部変更になります。フリースペースでは書道や音楽活動などが始まり、、プログラムが充実されます。もちろん食事や入浴など好評なサービスは継続します。そよかぜのサービスを利用することにより一人暮らしをはじめられたという人たちが何人かいます。また作業所や就職など新たなステップを踏み出した人たちもいます。小さな支援は大きな可能性へとつながります。これからも利用者の皆さんの希望や要望を出来るだけ活動に反映していきたいと思います。(青)H18.6