ヤミ金融被害対策埼玉弁護団結成宣言

 2002年(平成14年)12月7日

ヤミ金融被害対策埼玉弁護団結成宣言

 出資法違反の高金利で貸付を行うヤミ金融による被害が急増している。

 従前、いわゆるヤミ金融事件は、業者の住所等が分からないことなどから、私たち弁護士は、一部を除き、その受任処理を敬遠する傾向があり、ヤミ金融による被害の増加に歯止めをかけることができなかった。今や、ヤミ金融は多重債務者を次から次へと食い物にし、債務者自身とその家族の生活破壊をもたらしている。そして、債権取立の名のもとに債務者や債務者の親族等に対する脅迫を繰り返し、その結果、追いつめられた債務者の自殺、多数のヤミ金融からの借入に端を発する刑事事件の発生等の深刻かつ悲惨な被害をもたらしている。

 これ以上のヤミ金融の横行は許されてはならず、一刻も早くヤミ金融をこの社会から根絶しなければならない。

 私たちは、ヤミ金融に対するこれまでの取組みが十分でなかったことを率直に反省し、弁護士の力を結集してヤミ金融をこの社会から一掃するため、今般、ヤミ金融被害対策弁護団を結成することとした。

 弁護団の基本方針は以下のとおりである。

1 ヤミ金融の被害者の幅広い受け皿となり、被害者の相談に迅速に対応し
  早期救済をはかる。

2 ヤミ金融には不法な利益を一切保持させない。そのために、
   @ヤミ金融に対しては一切の支払いをしない。
   Aヤミ金融に対し支払った金額全額の返還を求める。

3 民事・刑事両面において、妥協のない徹底した方針により、断固たる対処
  を行う。
        
  @期限までに不当利得の返還に応じない業者に対しては、速やかに仮差押
   え、本訴 提起等の手続をとる。

   A出資法違反その他刑事罰の対象となる悪質な行為を行った業者は、すべ
   て告訴・告発する。

  B債務者及びその関係者に対し、悪質な取立てを行い、弁護団介入後もこ
   れ継続する業者に対して、弁護団はあらゆる手段を講じて対抗する。

4 警察、金融課等の行政機関との相互の連携を深め、法的対処を強化する。

5 ヤミ金融の営業を可能ならしめている金融機関、電話会社等の注意を喚起
   し、必要に応じ、その責任を追及する。

6 ヤミ金融対策立法の早期制定に向けて、積極的な運動を展開する。

 以上の方針を堅持し、今後、ヤミ金融の撲滅に向けて、総力を挙げて取り組む決意である。