函館圏の産業と経済の中心を担う函館湾は,古くから天然の良港として知られ,安政6(1859)年に横浜,長崎とともに開港した歴史があります。
当時函館湾が位置する函館湾沿岸は宇須岸(うすけし)と呼ばれ,波が穏やかで交易の拠点となっていました。近年は周辺海域の水産資源を利用した水産加工業と海上交通の地の利を生かした石油,重工業が発達しております。また,渡島平野の温暖な気候と豊富な農業用水を利用した農畜産業が営まれています。
これら地域からの生活排水,工場排水等の増加による函館海域の水質悪化が懸念され,昭和48(1973)年に函館海域に公害対策基本法に基づき,水質汚濁に関する環境基準が設定されました。
この水質汚濁の防止には,下水道の整備普及が急務でした。下水道整備の方法としては,流域内の下水を広域的に集め,一括処理する流域下水道による整備が効果的であるとされ,函館湾流域下水道事業が計画されました。
函館湾流域下水道は,北海道が昭和55(1980)年度に事業に着手し,昭和58(1983)年度から幹線管渠の敷設に,昭和61(1986)年度から浄化センターの建設に着工し,平成2(1990)年3月1日に一部供用開始となりました。以来,函館市,北斗市,七飯町の公共下水道の整備と呼応し,函館湾の水質の保全と,地域住民の生活環境改善を図る基幹施設として地域発展に大きな役割を果たしています。
全 体 計 画 | 事 業 計 画 | |
計画処理面積 | 4,886.4ha | 4,595.7ha |
計画処理人口 | 155,870人 | 157,340人 |
計画年次 | 令和12年度 | 令和10年度 |
管渠延長 | 18,170m | 18,170m |
処理場 | 1箇所(函館湾浄化センター) | |
中継ポンプ場 | 1箇所(北斗ポンプ場) | |
排除方式 | 分流式・一部合流式 | |
事業主体 | 北海道 |
・所在地 函館市昭和町42番地
・敷地面積 14.27ha
・処理能力 80,000立方メートル/日
・処理方法 標準活性汚泥法
・排除方式 分流式・一部合流式
・放流水質 BOD 15mg/l
・放流先 函館海域
・供用開始 平成2年3月 一部供用開始
函館湾流域下水道は,下水を処理する浄化センターおよび管渠の施設は北海道により設置され,これらの施設の管理・運営は2市1町で構成する函館湾流域下水道事務組合(一部事務組合)により共同運営されています。
〇構成市町 函館市・北斗市・七飯町
〇管理者 大泉 潤
〇副管理者 田畑 浩文
〇住所 北海道函館市昭和町42番地
〇電話番号 0138-43-9321
〇FAX 0138-43-9322
〇メールアドレス hakowang@pluto.plala.or.jp
〇地方公営企業の抜本的な改革等の取組状況(令和6年3月31日時点)(PDF)
お問い合わせ
函館湾流域下水道事務組合
電話:0138-43-9321 ファクシミリ:0138-43-9322 E-Mail:hakowang@pluto.plala.or.jp