○安心感と信頼感をもって活動できる子ども
○健康、安全で情緒の安定した子ども
○地域に開かれた保育園
園での生活は、入所する乳幼児の最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最も相応しいものでなければなりません。
そして、保育園は乳幼児が生涯にわたる人間形成の基礎を培う極めて重要な時期に、その生活時間の大半を過ごすところです。伊賀良保育園では家庭や地域社会と連携を図り、保護者の協力の下に、家庭教育の補完を行い、子どもが健康・安全で情緒の安定した生活ができる環境を用意し、自己を十分に発揮しながら活動することを通して、健全な心身の発達を図りたいと考えています。
また、安心感と信頼感をもって活動することを通して幼児期に見られる可能性や個性が豊かに伸びることを願い、子どもの主体としての思いや願いを受け止めることを常に心がけています。そのためには、子どもの生活のリズムを大切にし、健康で情緒の安定した生活のできる環境や自己を十分に発揮できる環境を整えることが重要であると考えています。
子どもの情緒の安定は、生活全般にわたって何よりも重要な意味をもっており、情緒が安定している子どもは自発性の発達も順調に行われます。
子どもの情緒の安定は、大人との望ましい関係の中で大人から思いやりを受けることによって実現されます。思いやりとは、子どもの立場に立って考え、子どもの気持ちをくむことが土台となり、共感性が重要になります。自分の気持ちをくみ取ってくれた大人に対して、子どもは心を開きます。子どもは、情緒が安定することによ人間関係に温かさを感じることにつながります。新たな人間関係を構築する上でもたいへん重要な部分となります。
このため伊賀良保育園では、保育士はもちろん、子どもたち同士での思いやりと優しさにあふれる生活を大切に考えています。
子どもにとって遊びはすべて体験学習です。様々な体験を通して、豊かな感性を育て、創造性の芽生えを養う遊びは、極めて大きな意義を持っています。子どもは、子ども同士での遊びを通して、自然な形でルールを作り、ルールを共有し、社会性・協調性を身につけていきます。
それゆえ、子どもの遊びは自発的であり、創造的であるといえます。伊賀良保育園では子どもの遊びを大切に考え、遊びの体験が十分に実現される環境作りを行ってきています。恵まれたこの地域の自然の中で、幼児一人一人が自分で発見した遊びに取り組むことを大切にしています。
感性とは目に見えないものを感じとる力です。感性が磨かれると心に余裕や広がりがもたらされます。また、感性を磨くことは人の心に思いを寄せる力にも繋がっていきます。
感性は体験や感動によって養われていきます。伊賀良保育園では、様々な素材・技法を使った造形遊びや表現遊び、四季折々の自然体験・食育などを通して、心に栄養を与えられるような質の高い保育を目指しています。
園庭では、春には桜が咲き、実が赤くなるのを待って甘酸っぱいサクランボを味わいます。ブドウ棚は、夏の涼しい木陰となり、秋には甘い香りが広がります。
また、夏野菜やサツマイモを栽培し、給食でいただくだけでなく、焼き芋大会やさつま汁作りなども行っています。その他にも各年齢に応じた体験活動を積極的に取り入れています。
子どもの健康安全については、最も重要な事項であり、一人一人の心身の状態や発育・発達状態を把握し、健康・安全面に留意するよう心がけています。
長時間の集団生活となる保育園に於いては、一人一人の子どもと集団全体の両方について、健康と安全を確保する必要があります。しかし、集団生活の中で不慮のトラブルや怪我、感染症の拡大等が発生していることも事実です。伊賀良保育園としては、保育所における感染症対策ガイドライン等を基に対応することを基本としつつも、園児の状態の経過も考慮し、保護者との連絡を密にして対応していきます。ご理解とご協力をお願いします。その場だけの対応だけでなく、子どもの健康を第一に考えていきます。そのことが集団全体、ひいては一人一人のためにもなると考えています。
健康面では、看護師が常駐し、その場に応じた適切な対応をしています。歯科検診や内科健診はもとより毎日の午睡時の安全チェックを実施しています。 特に、3歳未満児に対しては毎朝の検温を実施し、健康安全には十分留意しています。保育室全室にエアコンを備え、近年の異常ともいえる猛暑の中でも快適な生活ができています。遊戯室にも大型エアコンを設置し、猛暑の中でも園児の活動を保障しています。また、コロナウイルス等感染防止のために空気清浄機と加湿器も全保育室に設置し、玩具等の消毒にも努めています。 給食についても、栄養士を中心として衛生面には十分留意し、食材管理を徹底しています。自園給食を実施し、将来にわたっての生活習慣病予防を視野に入れた味付けや食材等の吟味を心がけ、調理員の衛生的な調理によって食育を考えた給食を提供しています。また、食物アレルギーのあるお子さんについては、お子さんにとって最も安全な対応を保護者と相談させていただくようにしています。給食やおやつによる事故防止のため、入園前の相談を通して、対応できることとできないことの確認をお願いしています。
火災や地震を想定した避難訓練を毎月1回実施し、基本的な避難方法について身をもって体験できるようにしています。また、不審者対策についても訓練を実施し、防犯カメラと110番非常通報装置も設置しています。
園外保育では、定期的な下見により危険箇所等の確認を行い、実施しています。実際に歩行することの繰り返しにより、交通安全を考える機会としています。
さらに万が一に備え、子ども用AEDを設置しています。職員の救急救命講習を毎年実施し、事故への対応や予防に努めています。緊急時には園よりメール配信も行っています。
幼児期の子どもにとって、人と人との直接の触れ合いが極めて大切です。保護者や保育士との温かい関わりの中で子どもの心は耕され、精神的な安定に繋がり、健やかな成長が保障されるものだと考えます。物質文化中心に偏りがちな世の中において、ともすると忘れられそうなものが、人が人を育てるということではないでしょうか。大人と子どもの温かく血の通った触れ合いこそ伊賀良保育園が最も大切に考えていることなのです。しかし、血の通った触れ合いは園だけの問題ではありません。家庭はもちろん地域も含め、子どもたちを取り巻く社会全体の課題であると考えています。 伊賀良保育園は、コロナ禍において一部中止していますが、夏祭りや焼き芋大会等の園開放を中心とした交流活動を積極的に取り入れ、地域の中の伊賀良保育園としての自覚を大切に考えています。
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